──8がけ社会の処方箋
まじめに働いているのに、なんで?
「ちゃんと会社に行って、
真面目に働いているのに、
この先、豊かになれない気がする」
そんな感覚を持っているヒトは増えている。
決して怠けているわけではない。
むしろ、誠実に仕事をこなしている。
それでも、年収はあまり増えない。
・物価は上がる
・老後が不安になる
これは、個人の努力が足りないせいなのだろうか。
ここを深堀してみる
「努力が報われない」
のではなく、
「需給が合っていない」
まず、結論を言ってしまう。
「収入は、努力の量では決まらない。
需給で決まる。」
サンマを思い浮かべてほしい。
漁師が体を張って海に出る。
命がけの仕事だ。
しかし、豊漁の年は値段が下がる。
不漁の年は、スーパーに並ぶ
1匹のサンマが500円を超える。
漁師の努力は同じだ。
だが、価格は全然違う。
年収も同じ構造をしている。
どんなに誠実に仕事をしていても、
その「働き手」がたくさんいれば、
賃金は上がらない。
逆に言えば、
希少な存在になれば、需給が動く。
「普通に働いている人」
が陥るワナ
では、なぜ普通に働いている人は
豊かになりにくいのか。
答えは、実はシンプルだ。
「普通に働ける人」は、たくさんいるからだ。
・同じスキル
・同じ時間帯
・同じ場所(エリア)
供給が多ければ、値段は上がらない。
ここで誤解してほしくないのは、
「普通に働いている人」
を批判したいわけではない。
むしろ逆である。
社会を支えているのは、
普通に誠実に働いている人たちだ。
・建設現場で汗を流す職人
・物流を担うドライバー
・介護をする人
・農業をする人
勤勉な彼らなしに、社会は成り立たない。
しかし、「社会に必要な仕事」と
「高い賃金が払われる仕事」は、
必ずしも一致しない。
なぜなら、需給がそうなっていないからだ。
8がけ社会が
変えようとしている
日本社会はいま静かに、
確実に構造が変わりつつある。
人口が減っている。
働き手が減っている。
「普通に働ける人」が、
少しずつ、希少になってきている。
これが「8がけ社会」の本質だ。
100人いた社会が、80人になる。
供給が減れば、需給が動く。
実際、建設現場の職人賃金は、
この10年で大きく上がった。
介護や物流の待遇も、少しずつ改善されている。
これは「社会が良くなった」からではない。
「人手が足りなくなった」からだ。
これが需給の現実だ。
では、どうすればいいのか
豊かになるために必要なのは、
3つの問いに答えることだ。
①「いまの自分の供給量」はどれくらいか
同じスキル、同じ経験を持つ人が、
世の中に何人いるか。
それが多ければ、需給は動かない。
少なければ、価値は上がる。
②「これから希少になるものは何か」
8がけ社会で減っていくのは人だけではない。
「経験のある現場管理者」
「地域を知る職人」
「長期の信頼関係を持つ人材」。
こうした「代替が効かない存在」の価値は、
これから上がり続ける。
③「資産は、需給の優位な側に置いているか」
収入だけでなく、
資産についても同じ論理が成り立つ。
人口が減っても、価値が落ちにくい場所はある。
「都市の磁力」が働く場所に、
お金を置くかどうか。
これが、10年後の差になる。
普通に働くことの価値
「需給で考える」と書いてきたが、
それだけが人生の答えだとは思っていない。
なぜなら、
8がけ社会で足りなくなるのは、
お金ではなく「人」だからだ。
普通に、社会のために働き続けること。
それ自体が、これからの時代に
希少な財産になっていくと考えている。
需給の論理を理解したうえで、
それでも自分が
「社会に何を提供できるか」を
問い続けること。
それが、
8がけ社会を生きる処世術である。
終わりに
「普通に働いているのに豊かになれない」
という問いは、個人の問題ではなく、
社会構造の問題だ。
構造を知れば、
どこに立てばいいか、どこを目指せばいいか
そのヒントが見えてくる。🔍




