先日、NHKクローズアップ現在で、
「終活」について特集をしていた。
興味深かったのでは、
平均寿命に近い高齢者の終活ではなく、
50代くらいの比較的若い人が
余命何か月と宣告されて、残された時間をどう使ったかを特集していたことだ。
ある男性は膵臓がんになり、余命が半年未満と分かったとき、
病院に入院して治療に専念することはなく、
奥さんと思い出のある海外旅行に行き、
その後、本業である執筆活動を精力的にこなしたという。
意識が薄らぐような延命治療は行わず、痛み止めを中心として、
死期が迫る数日前まで仕事をこなして、
最終的な遺稿を書き上げたという。
奥さんは、「本人にとって幸せな時間だった。」と
振り返っている。
もちろん、がんも種類があるし、
厳しい治療をして、少しでも長く生きられるように
努力することも大事だろう。
誰だって、”生”の可能性を信じ、
しがみつきたいのは本人・家族の思いだ。
ただ、統計的に、「死は免れない」と分かったときに、
何か月か延ばす延命治療に、あまり意味はなく、
残された時間を、悔いのないように使えたら幸せかもしれない。
残された時間を
「仕事を最後まで続ける。」
「家族と多くの時間を過ごす。」
思いはそれぞれみんな違う。
自暴自棄にならずに、やりたいことを全うできたら、
人生の達人だろう。
印象深い特集だった。