2026年6月20日土曜日

円の価値基準


「値上げは悪」という呪縛を解く

一冊の本を興味深く読んだ。


物価とは何か

その本は、こう教えてくれた。


「値上げは悪いことだ」という

日本固有の同調圧力が、30年の停滞を生んだ。


デフレは「物価が下がって消費者に優しい」

のではない。


値上げを許さない空気が、企業の投資意欲を奪い、

賃金を凍らせ、経済の血流を止めてきた。


私たちに突きつけられた2つの選択肢

では、これからの日本はどうすべきか。

選択肢は、大きく二つある。

①円の価値基準を守る

 → 円を維持し、輸入物価を抑える。

  「1ドル=150円」を死守する。

②円安を前提に、物価と賃金の上昇を受け入れる

 → インフレを「悪」と見なさず、

  値上げと賃上げの好循環を作る。


私は、②しかないと考えている。


なぜ「円基準を守る」は幻想なのか

①を選ぶということは、

日本が円の価値を守るために、

アメリカの市場規模と戦い続けることを意味する。


しかし、これは現実的ではない

アップル、マイクロソフト、

アルファベット、アマゾン、メタ

この5社の合計時価総額は、

日本の国家予算の数十倍に達する。


日本政府がいくら為替介入をしても、

アメリカの市場規模の前では、焼け石に水である。


円基準を守ろうとする経済対策は、

巨大な濁流に小石を投げ込むようなものだ。


では、

②を選んだ場合、私たちはどう行動すべきか。


まずはマインドセットの転換だ。

「値上げは悪いこと」という感覚は、

30年かけて日本人の深部に刷り込まれてきた。


「値上げを受け入れること」は、

「働く人の価値を認めること」だ。


- 労働力が減る

- 円の価値が下がる 

どちらも行き着く先はインフレだ。


「円安前提」で生きる。

縮小を受け入れ、インフレを受け入れ、

その中で豊かに生きる仕組みを作ること。


2040年に向けた唯一の現実的な戦略だ


値上げを怒るのではなく、

値上げを受け入れて賃上げを求める。


呪縛を解いた先に未来がある。