猛暑が過ぎて、
「あーやっと涼しくなった」と思っているが、
社会への影響は水面下で続いている。
畜産現場>
猛烈な暑さは
豚の成育に大きな影響を及ぼした。
養豚場では豚の妊娠率が下がり、
出産数が減少。
さらに生まれた豚も餌を食べず
体重が増えず、出荷は大きく減っている。
乳牛も夏は熱中症気味になり、
今後も猛暑が続くと、ほとんどの地域で
生乳量が10%以上減ると予測。
暑さで免疫力が減少し、
乳房炎の増加で搾乳量も減っている。
食料生産>
温暖化がさらに進むと、
稲は成長は早くなるが、収穫量は約4割減少。
さらに品質も悪くなるとされる。
過去10年で
生鮮食品の価格は4割上昇したが、
猛暑による生産量の減少で
これから10年で価格は
ますます上がることが懸念される。
「じゃー輸入すればいいじゃん!」
といった発想はちょっと安易だ。
世界的な気候変動で、生産量が減少した
コーヒーやカカオを例にとると
価格が高騰し、
いまの物価高に反映されている。
(明治の"チョコレート効果"など高価)
しかも弱い円の日本では、
買い負ける可能性が高い。
未来の環境を人工的に通り、
暑さに耐える国内生産(畜産/農業)
の技術/研究開発は大切な取り組みだ。
協力に推進する公的な役割も大きい。
多数決の論理で政権争いしている様を
国民は食傷気味にみているが、
大切な国策として、
「未来の食卓を守る」という歩みを
強力に推進すべきである。
