2022年3月19日土曜日

「数える」ことの大切さ<特別編>

    

 報道には言葉のレトリックが多い。


 例えば、世界のどこかでテロがあり、

 マスコミが大きく報道する。


 ◦日本の対策はどうなっているのか?

 ◦日本の対策は不十分!

 などと、昼下がりの情報番組で

 コメンテーターが発言したりするが、

 世界中でテロで亡くなる人は交通事故死亡者の

 1/300以下だ。

 しかも多くが内戦地域だ。


 数年前、日本でも

 東海道新幹線車内での放火事件があって、

 新幹線に警備員が同乗するようになったが

 どれだけ多額のコストを講じているか?

 新幹線で火を放った事件は

 50年の歴史でわずか2件だ。

 (うち1件は摸倣の未遂)


 日本では、

「発生確率が低いので対策はしません。」

 というのは、

 許されない風潮があるので、

 企業は対策を講じざるを得ないが、

 その対策コストは、最終的に利用者負担となる。


 優先順位のメリハリをつけなければ、

 コストは無限大にかさむだろう。

 

 他にも類例はある。

 コドモを巻き込んだ交通死亡事故は、

 近年大幅に減ったこともあり、

 たまに発生すると、マスコミは大きく報道をする。

 特に通学路で登下校中の災害になると、

 文科省は、似たような箇所の

 全国一斉の緊急点検を指示したりする。


 上記の処置は無意味とは言わないが、

 感情的な判断よりも

 優先順位を冷静に考え、

 まずは発生確率が高く、

 重大な危険を取り除くことが大切ではないか?

(河川の氾濫を防ぐ減災対策など。)


 そのためには「定量化=数える」が大切だ。


 事故や災害が発生した場合に

 対策を拡大して講じるか否かは

 過去の同様な事故の発生回数をまとめ、

 発生度合いとコストを鑑みて、

 対策の是非を検討する。

 

 そうしないと、

 大学入試会場に、ペットボトルにガソリンを

 詰めて放火しようとした人がいるので、

 来年からは

 ・50万人の全ての受験生に対しX線調査

 ・ペットボトル持ち込み禁止

 ・全会場に警備員を配置

 の対策が必要!

 という極論的な思考になりかねない。


 感情的な判断で動いていたら、

 韓国のように、世論の後押しで国同士の約束を

 反故にする体質と変わりがなくなってしまう。


 マスコミに

「事実を定量化して、淡々と伝えヨ。」というのは

 あまり期待できないが、

 一般市民は、感情論ではなく、定量化された事実で

 物事を正しく捉えることが大切だ


 世界を正しく認識するには「数える」ことが大切。


「21世紀の啓蒙主義」を読んで学んだ発想だ。