2022年3月1日火曜日

幸福感について<特別編>

   便利なものに囲まれている現代人。

 でも、幸福感は昔に比べて高まっていない。


 過去の人から見たら、

 スマホを当たり前に持つ現代人は

 ドラえもんの4次元ポケットを

 手にしているようなものだ。

  

 過去にも同じような事例がある。

 3種の神器といわれた

 クルマ・エアコン・洗濯機を

 みんなが手にした後も、

 人々の幸福感は高まっていない。


 なぜだろうか?


 一つの理由は、

 素晴らしいモノを手にした瞬間の喜びは

 スグに陳腐化してしまうことがある。


 高揚感を保ち続けないのは、

 欲求を求めすぎないようにする

 人間の本能と考えられる。


 幸福感を調査する上で

「あなたは今幸せですか?」の問いは、

 直近の出来事が影響していることが多い。


 前日に宝くじに当たったなら

「幸せ」と回答するだろうし、

 受験で失敗した翌日なら

「不幸」と答えるだろう。


 また相対的な認識も大きなファクターだ。

 自分に近い知り合いが、綺麗な家に住んでいて、

 頻繁に海外旅行に出かけるのに対して

 自分がそうでない場合は

 衣食住やスマホを持っていても、

 自分はどちらかというと

 不幸と答えるかもしれない。


 幸福感を測る際に

 大切なのは「気分」や「相対的」の

 要素を省き、定量的に決めることだ。


 私見では、健康で衣食住に困らず、

 スマホを手にしている多くの現代人は

 概ね「幸福」の範疇に入っていると思う。


 人は1つ欲求を満たされると次の欲求が出てくる。


 念願のスマホを手に入れたとしても、

 次はスマホのSNS情報を見て、

 芸能人やお金持ちを羨むようになり、

 自分は平凡でつまらない人生と感じたりする。 


 世論調査で、

「暮らしへの不安が〇割」などの回答が増え、

 閉塞感が高まっているなどの報道を耳にするが、

 その人達の回答には、

 昔よりもたくさんのモノに囲まれ、

 より清潔で、より便利になった恩恵は

 加味されているのだろうか?

 

 ”ありがたみ”を日々感じるのは難しいが、

 定量的に計れば、

「自分は不幸」という考え方は減ると思う。

 
★宇宙から見れば小さな問題?