2021年10月8日金曜日

無人AI店舗は地域に貢献するか?〈特別編〉

ひと昔前、地方にイオンモールが出来たら、

町の商店街や小売店がつぶれる!などと

大規模店舗出店に対して、抵抗感があった。


実際、商店街の衰退は進んだが、

大型商業施設の出店が原因ではなく、

ビジネスモデルの限界だったと言えよう。


大規模商業施設は、

飲食や専門店など多くの人を雇用し、

近隣に子育て世帯も増え、

自治体に税収も貢献しており、

イオンモールは全国津々浦々に定着している。


では、レジなどを無人化をした

未来の大型商業施設はどんな存在になりうるか?

3つの観点から考えてみたい。


①消費者のメリット

 店舗の運営コスト(人件費)を減らした場合、

 利益を適正に消費者に還元する企業であれば、

 販売価格は安くなり、消費者にメリットがある。


②地元経済への影響

 無人化は雇用人数があきらかに減る。

 地元経済には負の側面が大きい。


③運営会社のメリット

 機械導入のイニシャル投資で、

 運営コスト(人件費)は下がり、競争力があがる。


上記の通り、②地域の雇用への貢献が減ることは

懸念される。


究極は「AmazonGo!」

品だしだけをギガワーカーがするのなら、

雇用は1/4以下になるだろう。


残念ながら、競合店との競争力維持の為、

店舗の無人化の流れは止まらない。


では、商業施設での仕事を失う人は

どういった仕事を目指せば良いか?


(1)プロスタッフの道

ネットショップが台頭しても、

リアル店舗で質感を確認して購入する人は

ゼロにはならない。

商品に対する顧客よりも深い知識をもって、

販売するプロスタッフは重宝される。


(2)手作り・地産地消のお店

無人化と対極にある100%手作りの地産地消の

お店や、手作りのクラフト商品の販売は

温かみがあり、テクノロジーが進化しても、

温かみのあるモノを提供する店は残る


(3)ネット業務に就労

リアル店舗でも、ネットでの同時販売に

手がけるなど、ネット業務の仕事は増えている。

スキルさえあれば、場所を選ばず、仕事がある。


上記のように、地元で働ける道はある。


未来の大型商業施設は、

ネット販売並に価格を安く提供できれば、

リアル店舗は衰退せず、

いま以上に繁栄する可能性もある。


その賑わいは地域に活性化をもたらす。


地産地消や地元応援は

テクノロジーが発達すればするほど、

温かみのあるものとして、人々を魅了する。


残念ながら、失われる全員分の雇用確保は難しい。

(全員が幸せになる方策はない。)


働き手にも、

新しいスキルやスキルアップが求められる。


ただ、

「無人化やAIに仕事が奪われる。」と嘆いて、

なにもしなかったら、

商店街のように衰退してしまう。


また、無人化していない旧態依然の店に転職し、

いままで同様の仕事に従事する発想も

将来的には、淘汰されてしまうだろう。


想像力のある人は、

無人AI店舗は、必ずやってくる未来と捉え、

しなやかに移行準備を進めた方が良い。