2026年10月3日土曜日

マンションは、さらに上がる?


マンション価格は、

これからさらに高くなるのではないか。


モラリストはそう予測している。

もちろん、「必ず上がる」

と言っているわけではない。


そう思える根拠を示す。_φ(・_・


金利が急上昇すれば、

住宅ローンを組める人は減る。

景気が悪化すれば、買い手も減る。

人口減少も長期的には住宅需要を押し下げる。


「さすがに価格は十分上がったし、頭打ちでしょ」

と一見👀思えそうだが、

都市部の駅チカマンションの中古価格は

下がりにくい構造がある。


理由は、大きく3つある。


① 土地が買えなくなっている

まずは、土地だ。

15年前なら、

「駅から徒歩数分なのに、

 こんなに広い土地が残っている」

という場所が、まだあった。

中古車販売店だったり、

大きな駐車場だったり、

古い工場だったり。


失われた30年と言われた不景気の中、

手放すヒトはたくさんいたが

デフレマインドで買い手は不在だった。


デベロッパーはそうした土地を買って、

マンションを建て、供給してきた。


今は違う。

駅に近い土地には、

マンションだけではなく、

ホテル、オフィス、商業施設もライバルだ。

つまり、

マンション同士だけで

土地を奪い合っているわけではない。


デベロッパーが駅チカで

どうしても欲しい土地なら、

ビジネスホテルにも競り勝たなくてならない。

つまり、

土地取得コストが上昇⤴️

  ↓

マンション原価が上がる⤴️

  ↓

販売価格も上がる⤴️

という構造になる。


② 「作る人」が減っている

2つ目は、建設業の担い手不足だ。


国土交通省によれば、

建設技能者は、

60歳以上が約4分の1。

29歳以下は約12%。

将来の担い手確保を「急務」とされている。


つまり、

土地があっても、お金があっても、

建物を作る人が足りなくなる。

ここが大きい。


しかも、

建設業がマンションだけを

作っているわけではない。


工場も作る。

物流施設も作る。

データセンターも作る。

オフィスも作る。

インフラも作る。


限られた建設労働力を、

いろいろな工事で奪い合う。


作り手が少なくなれば、

労務費にも上昇圧力がかかる。

土地が高い。

材料も高い。

人件費も高い。

マンションの原価は、

下がる要素がいまのところない。


③ 「買える人」が価格を押し上げる

3つ目は、買い手側の変化だ。

ここが少し面白い。

マンション価格は、

「原価+利益」

だけで決まっているわけではない。


デベロッパーにとって重要なのは、

「この価格で買える人が、

 どれくらいいるのか」である。


例えば、

5,000万円まで借りられる人が中心だった市場で、

世帯年収の上昇や

住宅ローン期間の長期化によって、

6,000万円まで借りられる人が増えたら、

市場で成立する価格帯も変わってくる。

近年はペアローンや

長期の住宅ローン(50年)も広がっている。

夫婦2人の収入を使い、


さらに親から頭金の援助を受ける。

すると、以前は

「富裕層しか買えない価格帯のマンション」

が

「一部のパワーカップルなら

 手が届くマンション」

に変わる。


デベロッパーにとって

即日完売は値付けの見込みが甘すぎで

1年以上売れ残りがあるのも戦略ミスだ。


マンションが完成した段階で

なんとか売り切ったがベストプライスなのだ。


つまり

賃上げにより、銀行融資枠が拡大すれば

マンション価格も上がる⤴️

「買える人がいる限り、駅チカマンションの

 価格が上がる」

ということだ。


④ インフレだけでも、2040年には1.32倍

もう一つ、忘れてはいけないことがある。

物価だ。

仮に年間2%の物価上昇が続いたとする。

10年では、

約1.22倍。

14年では、

約1.32倍。

つまり、

2026年に5,000万円だったものが、

2040年の5,000万円は

実質的には価値が下がる。


土地

+

建設資材

+

労務費

+

設備

+

販売費

が上昇する環境では、

「昔と同じ価格で作る」こと自体は

難しくなる。


⑤ マンションはずっと上がるのか?

ここは注意が必要だ。

ワタシは、

「マンション価格はずっと上がる」

と言いたいわけではない。

むしろ、

二極化する

と考えている。

人口が減れば、

すべてのマンションの価値が

上がるわけではない。 

駅から遠い。

買い物が不便。

人口が減っている。

建物が古い。

管理状態が悪い。


こうした物件には、価格下落の圧力がかかる。

一方で、

駅に近い。

交通が便利。

病院や商業施設がある。

再開発が進む。

仕事が集まる。

人が集まり続ける。


こうした場所では、

人口減少そのものが、

逆に集中を生む可能性がある。

100人の村が80人になった。

では、

村全体が均等に20人減るのか。

そうとは限らない。

山間部から20人減る。

郊外からさらに減る。

そして駅前に人が残る。

すると、

100人→80人

になったのに、

駅前だけは人が減らない。

むしろ、

人・店・病院・学校・交通・お金が、

そこに集まってくる。


⑥ 「買うか、借りるか」は難しくなる

では、

「高いから賃貸でいい」

という選択はどうなのか。

もちろん、それも一つの選択だ。

住宅ローンを背負わなくていい。

価格下落リスクも負わない。

ライフスタイルも変えやすい。

ただ、

「いつかは持ち家」

と思っている人にとっては、

購入タイミングは難しいと思える。

5,000万円だったマンションが、

5,500万円になった。

「もう少し待とう。」

さらに、

6,000万円になった。

「もう少し待とう。」

そして、

6,500万円になる。

このとき、

「待つことで安くなる」

とは限らない。

むしろ、

待っている間に価格が上がってしまう

ということもある。


⑦ 大切なのは「マンション価格」ではない

重要なのは、

「マンションが上がるか、下がるか」

だけではない。

「人口が減っていく中、どこに人が残るのか」

ということだ。


100人の村が80人になれば、

人がいなくなる場所と、

人が集まる場所が生まれる。

「人口が減る」を考えるなら、

むしろ、

「人はどこに集まるのか?」を考える


駅。都市。病院。大学。職場。

商業施設。再開発地区。

そして、それらを結ぶ交通網。


最後に

都市部の駅チカマンションには、

今後も価格を押し上げる力が働きやすい。

そして、

人口8がけ社会では、

「どこにでも住める」

時代から、

「人が残る場所を選ぶ」

時代へ変わっていく。


マンションの価値とは、

単に、「建物の値段」ではなく、

その立地周辺に、人が集まり続けるのか。

8がけ社会では、

これが大事なファクターと言える。