2022年5月11日水曜日

未来は明るいけど、刹那的<特別編>


 「未来は明るい。」


 命に係わる大きな問題を科学で克服し、

 現代はより安全な世界になった。


 これは「21世紀の啓蒙」で、学んだ発想で、

 名著「ファクトフルネス」でも同様な意見だ。


 小児の致死率が著しく下がり、

 先進国では、多子化の傾向はなくなり、

 生を受けたヒトは人類史上、

 最も個を大切にされる時代になった。

 

 老年より前の死は遠ざけられ、

 事故や疫病という、いわゆる不慮の死は、

 前時代的な出来事に思えていたが、

 それは錯覚に過ぎない。

 

 コロナによるパンデミックでは、

 人類が危機にさらされ、

 運が悪ければ死んでしまう危機が訪れた。

 

 また、ロシアによるウクライナ侵攻では、

 第二次世界大戦以来となる大規模戦争となり

 信用にならない国に囲まれている日本は

 薄皮一枚の、平和を享受しているに

 過ぎないと再認識した。


 つまり、人類全般の未来は明るいが、

 世界中の個々人すべてが、

 その恩恵にあずかれるとは限らない。


「不慮の死は現代でも身近にあり、

 自分の身にも起きうる。」

 といった刹那的な考えは

 持っておくべきだろう。

 

 では、その考えを持って、

 どのように生きるべきか?


 それは「いまを楽しむ」に尽きる。

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 ①やりたいと思ったことは、

  計画を立てて、早めに行動する。

 ②行きたいと思った場所には、

  体力と時間があるうちに行っておく。

 ③会っておきたい人には、

  遠慮せずに会っておく。

 ④抱えている問題については

  問題解決の道筋を早めにつける。

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 といった「時すでに遅し」と後悔しないように、

 行動力をもって、生活することだ。


 「いまを楽しむ」は

 投げやりな生活を推奨するものではない。


 1999年ノストラダムスの地球滅亡説的な

 発想の人には以下のように答える。


 ①「いつ死ぬか分からないから、

   健康に気をつかう必要ないじゃん!」

  →否!

   病気を抱えていると”いまを楽しむ”

   ことができなくなる。

 

 ②「いつ死ぬか分からないから、

   勉強せずに、楽しく暮らせばいいじゃん!」

  →否!

   学校や勉強は知性[目標達成力]を養う。

   計画力→行動力→軌道修正力には

   知性が必要だ。

   

 ③「いつ死ぬか分からないから、

   貯金せずに、楽しく暮らせばいいじゃん!」

  →否!

   不慮の死は、個人の出来事で、

   残された者(家族)の人生は続く。

   家族が困らないように、

   準備[貯蓄や保険]はしておくべきだ。

   

 

 「いまを楽しむ」=華美な生活とも違う。

  

  富を有していても、

  〇仕事が忙しすぎて、自由がない。

  〇先祖伝来の資産や家業を守るのに精いっぱい。

  など制約が生じていれば、いまを楽しめない。 


  自分が思いついたやりたいことを

  制限なく実践できる人が幸福だと思う。