2024年5月10日金曜日

土地を持つ意味

 

 GWに実家帰省し、

 昨年他界した祖母の相続の話を聞いた。

  

 財産の多くは

 事業家だった祖父(すでに他界)

 から引き継いだ不動産。

 自宅土地の他、

 山/川/田/よくわからない土地

 その数は50を超えるらしい。😵

 

 主に相続する叔父は

 地方なのでほぼ価値がない土地も多く、

 終活を兼ねて整理したいとの想い。

  

 2024年4月から相続時の土地登記

 相続登記が義務化された。

 ★土地登記の義務化


 日本には所有者不明な土地が

 国土の1/4近くある。🫤


 いままで相続登記は任意だったので

 相続登記しないままにしていると

 子⇒孫など代が変わるたびに

 ねずみ算式に権利者が増え、

 相続登記や処分したりの手続きは

 権利者全員の同意捺印が必要となり、

 手続きがさらに進まないという

 問題だらけの制度であった。😮‍💨

 

 価値のない土地なんて

 相続したくない人は多いだろう。


 固定資産税は発生するし、

 相続した土地が土砂崩壊など

 トラブルがあれば、所有者が

 費用をかけて

 対策を講じなくてはならない。😱


 そもそも

 祖父はなぜ多くの土地を

 所有していたのだろうか?🤔

 

「隣の土地は借金をしてでも買え」

 これは自宅だったら納得できる。

 拡張すれば、息子夫婦が別棟を建てたり、

 将来アパート🏘️にを建てたり

 事業用地として価値も高まるからだ。


 おそらく祖父の場合、

 土地や現物資産を

 たくさん持っていることが

 地方の有力者としての

 ステータスだったのかもしれない。


 いまは相続時に

 ややこしくならないように

 生前に終活をして、

 すっきりさせることが好まれる。

 

 土地を手放す手法として

 手続きは難しいが国庫帰属制度や

 民間で土地を買ってくれる会社。

 土地のマッチングサイトなどもある。


 一つ言えるのは司法書士の仕事は

 今後も増えるのは確実だ。🧐



2024年5月4日土曜日

シンプルな気質😉

 

 日本人は元々シンプルが

 好きな気質なのではないか?

 とふと考えた。🤔

 

 貯金好きと言われるが

 ただお金💴を貯めるという

 シンプルさが好き。


 終活👨🏻‍🦳が流行っているのも

 次の世代に相続するのに

 財産をシンプルにしておきたい

 という発想だ。


 日本人はとりわけSS型遺伝子を

 もっている割合が多く、

 不安に感じやすい民族だと言う。😵

 

 なので、保険加入率が

 世界的にみても圧倒的に高い。


 シンプル好きで心理的安全性を

 人一倍望んでいる気質と言える。


 政府やマスコミは

 定期的に不安の種を落とす。😨

 (1)老後2000万円問題の備え

 (2)人生100年時代の備え

 (3)インフレ物価高騰


 多くの資産を築いてきた

 高齢者層もこれでは足りないんだと

 心理的安全性が悪化する。😵‍💫


 先行き不安感のために

 さらに生活防衛を強める。

(北風🌪️と太陽☀️のお話と一緒である)


 しかし、十分過ぎる準備は

 必要以上に今を我慢にすることだ。


 「何十年先の蓄えが必要。」の発想は

 有史以来、ここ30年の新たな考え方だ。


 平均寿命が延びた事由もあるが

 “明日は今日より良くなる!”

 という希望が失われたメンタル面の

 影響が大きいのではないか?🧐


 我々は晩年を豊かに過ごす為にのみ

 生きているわけではない。


 目指すは人生プロセス全ての最大化だ。


 ”その時はその時。

  まーなんとかなるサ!” 😏


 いま必要なのは

 こういったシンプルな発想だ。

 

 「悲観は気分。楽観は意志」である。




2024年4月28日日曜日

”共感の限界”


 日本は気候変動の意識が

 欧米に比べて、とりわけ

 若者の意識が高くない。🤔

 

 激甚災害で被災すると

 他国から賞賛されるような

 利他の行動を取れる日本人が

 なぜ未来の他者(子孫)に対して

 無関心😒でいられるか?


 本を読む中で、

 ”共感の限界”というものに

 警笛を鳴らす記述があった

 

 イエール大学

 ポール・ブルーム教授

 の”反共感論”によると

 ---------------------------------------

 かならずしも

 共感は善とはいえない。 


 共感とはスポットライトの

 ごとく、今ここにいる

 特定の人々に焦点を与える。

 だから私たちは身内を

 優先して気遣うのだ

 

 その一方、共感は私たちを

 自己の行動の長期的な影響に

 無関心になるように誘導し、

 共感の対象にならない人々、

 なりえない人々の苦難

 に対して盲目にする。

 共感は偏向しており、

 郷党性や人種差別をもたらす

 ---------------------------------------

 

 なるほど、、

 目に見える人達ばかりを優先し、

 それが逆に、他の問題への行動を

 遠ざけてしまうのだ。😔

 

 我々は目に見える隣人にばかり

 気遣っている。


 政治だって、

 未来の他者は投票できないから、

 投票率の高い高齢者の声を

 重視してしまう。


 身近な支援者/ロビイストを

 優遇した結果が他の問題への

 無関心につながる。


 身近ではない未来の他者”を

 考えらることは

 従来の民主主義では難しいのだ。


 では、

 未来の他者(子孫)はどうしたら

 今の政治や政策に反映できるか?


 △▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲

 "未来の他者"を代表する

 有識者グループを3つほど作って、

 投票総数の3割程度の投票権を持たせる。

 △▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲△▲

 このくらいのインパクトがないと

 圧倒的な高齢者票のなかで

 声が届けない。


 短期的に

 現代人がみてもっと優先して

 ほしいと事案があっても、

 長期的に良い影響を与えられれば、

 それは必要な我慢と言える。

 

 大量消費の世界を謳歌してきた

 我々世代の償いでもある。😕



2024年4月20日土曜日

◇読んでよかったぜ本[2024その2]

最近読んでよかった本の紹介♪😉


(1)温かいテクノロジー[林要著]

 著者はLavotの開発者。🤖

 ロボット開発を通して

 ロボットのあり方や

 人間との関わり方を深く考えた本。

 完璧なロボットではなく、

 ”ポンコツさ”が愛と想像力を育む。

 最終的にはドラえもんのような

 共に成長していけるロボットが理想🤔


☆この本は素晴らしい!🤩

 人間の内面を深く掘り下げた洞察

 今後の社会のありかたや課題に対し、

 かなり鋭い視点で提起している。

 内容は名著に並ぶ示唆がある。

 まさに読むべき一冊だ。








(2)社会はなぜ左と右に分かれるのか?

 [ジョナサン・ハイト著]

 道徳心理学の本。

 2つの認知能力

[思考(乗り手)と直感(像)]では

 まずは直観にアプローチする必要性を説く。

 アメリカでは富の再分配の政策を

 重視しているのは民主党なのに

 なぜ地方や労働者階級の有権者は

 共和党を支持するのか。🫤

   →直観的な関心は道徳的ではなく

  弱者のケア/社会主義的な公平さ

  を本心では望んでいない。

  道徳心とは味覚のようなもので、

  その時の嗜好(関心)によって

  変わる曖昧なものだ。🧐


☆戦争が始まれば、愛国心で

 強権的な政策に多くの支持が

 集めるのもこの本で理解できた。

 だから独裁政治では

 常に敵をつくる必要があると思う。☹️








(3)2040年 教育のミライ

 [磯津正明 著]

 日本の教育における課題

 [省庁間の連携の悪さ/教育予算の低さ/

 日本の学力至上主義]を説き、

 アメリカでの理想的な公立中学

 [ハイテク・ハイ]の紹介や

 イギリスでは[経営・会計・経済]

 を中等教育に取りこんでいる実例を

 紹介している。

 世界の教育の目的地は

 変わっている情勢を解説。😙


☆これからは探求型学習や

 友達とどういう協力をして

 困難を克服したか、、

 これが大切な資質になってくる。

 教育に興味があるヒトに

 オススメの1冊😄








(4)わが投資術[清原達郎]

 ヘッジファンドを運用していた

 清原さんの自叙伝。💹

 最近引退され、会社も清算したそうだ。

[投資手法]

・小型株の割安株を探し出す運用方法

・PER/PBRだけではなく

 ネットキャッシュ比率で良い会社を見極める。


☆失敗も含めた経験談も興味深いが

 ベイジアン的発想や確率の話など

 面白い1冊。😉











(5)我々の死者と未来の他者について

 [大澤真幸著]

 なぜ日本人は気候変動に対する

 意識が低いのだろうか?

 未来の他者に対する考え方が

 希薄だからだ。🫤

 日本は過去の死者に対する思いを

 終戦によって断ち切られてしまった。

 トントカトンという言葉😵‍💫

 アジアへの謝罪の仕方など、、


☆戦後の日本人マインドの洞察は

 慧眼と言えるほど鋭い。

 日本人に足りない未来の世代への

 利他を過去の死者との関わりから

 鋭く分析している。

 後世に伝えるべき内容だ。🤨








★過去の良かったぜ本ランキング★

読んでよかったぜ本[2024その1]

読んで良かったゼ!ランキング2023

読んで良かったゼ!ランキング2022

読んで良かったゼ!ランキング2021

読んで良かったゼ!ランキング2020

読んで良かったゼ!ランキング2019

読んで良かったぜ!ランキング2018


2024年4月14日日曜日

“ふさわしい”の協調幻想



「ブランド品は人々の協調幻想」と

 書いてあった本があったが、

 “ふさわしい”という言葉も

 それに似ている。🤔


 〇その地位にふさわしい身なりをする。

 〇ウチの格にふさわしい相手じゃないと

  結婚させない。


 “ふさわしい”は、事実というよりも

 個人の主観や世間的な常識と言える。


 いわゆる世間体だ。😮‍💨

 

 世間体の基本要素は

 この“ふさわしい”の協調幻想だ。


 日本には昔から

 “世間体”が深く根付いている


 〇江戸時代に切腹して家の名誉を守る。

 〇日本各地にあるムラ社会での慣習。

 

 なので、

 世間体に等しい“ふさわしい”という

 考え方をあからさまに否定することは

 コミュニティから

 弾き飛ばされてしまう危険性をはらむ。


 周りからの目を気にして

 生きている人ほど、

 自分の意見に同意を求めてくる。

 

 嫌悪感まで持つ必要はないが、

 バイアスにまみれることなく、

 自分なりの価値観を持つことが大切だ。

 🤨

 “ふさわしい”に同調を求められた時は

 「あーそうかもねー😗」程度に共感する

 ことは処世術として必要だ。


 ただ自分の考えを強く主張する必要はなく、

 同意を求める必要もない。


 承認欲求もまた自分を

 苦しめることになる。


 “ふさわしい”や“世間体”を

 ひとつひとつ外していけば、

 より視野の広い自分に近づけるはずだ。