2025年8月2日土曜日

死から距離感


小林武史さんの本📕

ヒトはなぜ幸せになれないか

を読んで、

”納得”と思える記述があった。


豊かな物質に囲まれ、

スマホなど便利ツールは増えて

働き方改革など社会制度は進化してるのに

なぜ幸福感が高まらないのか?


本書によれば

動物には”生存欲求”がある。

言い換えると

(本能的に)死にたくない欲求”。

幸せとは”死からの距離が保てている状態”

と記載されてる。


自分なりの解釈とすると、、

かつて狩猟民族だった時代、

飢餓/孤立/病/戦/自然災害など

死に直結する危険が身近にあった。

それを連想させる状態に陥ると

脳は不安を感じ、

”気分的に不幸”😞とプログラムされた。


逆に、仲間と協力する行為や

共感を示すことは

延命に繋がったため、

”気分的に幸せ”☺️となった。

未来にその状況があるというのは

先々に楽しみがある=将来への安心

として幸福感につながった。


<現代のネガティブ>

・貧困⇒飢餓

・増税/インフレ⇒ゆるやかな飢餓 

・仲間外れ/承認欲求⇒集団からの孤立

・必要以上の裕福⇒強奪される危険

・AIの台頭⇒自分の存在不要となる危険

・結婚しない/少子化⇒家族を養えない危険

・スマホ動画三昧⇒孤立

・不摂生な生活⇒病


<現代のポジティブ>

・友人とのお茶/飲み会⇒連帯感/共感

・推し活⇒孤立回避

・安定収入⇒衣食住確保

・新NISA⇒将来の飢餓回避

・運動⇒健康/うつ病の予防


現代で幸せな人は

「衣食住が足りていて

 友人・家族など親しい隣人がいて、

 他人に必要とされている人」

逆に不幸な人は

「貧困で不安を感じている人

 しゃべる相手がおらず、孤立している人

 社会で必要とされない人」


 現代で特筆すべきは、

「他人からうらやむような豪華な生活を

 していても幸せではない人がいる。」

「資産があっても、孤立してれば不幸。

 仮に若くしてFIREを達成しても

 社会的な役割がない人は不幸」

 である。


ちなみに80歳以上の高齢者は

超越的老人志向で

やり尽くした感があり、

・これ以上頑張らなくても良い

・これまでの感謝の気持ち

で幸福感の高いひとが多い。


「じゃーどうすればいいのさ!」だが

おそらく”本能的に死にたくない” 

が定常的に満たされることはない。


バロメーターをできるだけ良い方向に

向かわせるように努力する。


メンタルに寄与するのは以下

〇家族/友人との交流

 (集団意識/共感=孤立回避)

〇社会的な役割(仕事/地域)

 (必要とされる人材=集団での生存) 

〇友人(または他者)との共感/貢献

 (必要とされる人材=集団での生存)

〇健康的な習慣(=運動/食事制限)

 (病気/うつ病回避)

〇自分の価値を高める努力

 (必要とされる人材 =飢餓回避)

〇孤立しない。

 (他人との協力=集団での生存)

〇裕福であっても裕福なふるまいをしない。

 (妬みの防止=強奪からの回避)

〇気候変動

 (環境負荷の低いモノを選択=貢献)


ちなみに結婚💒は、

本能的なプログラムではないが、

”パートナーとの協力”という面で

孤立回避に近い。

未婚が増えているのは

おひとり様の社会環境が整い、

”孤立していない”の考え方とも言える。


生殖は本能的であるが、

個人の生存本能から見れば、

守るべき弱い存在は負担が増えるので、

自分の生存本能とは相反する。

 

現代はネガティブ情報が多く、

未来の不透明感が強く、

「家族を養えない危険を感じるから、

 結婚しても子供をもたない。」

これも生存本能の選択と言える。


未婚・少子化は

将来の生存に関する心理的安全性が

損なわれている側面が大きい。

結婚や育児支援をするならば、

心理的安全性を確保する

セーフティネットを

公的に整備する必要がある。🤔