は読みやすい良書📕であった。
対話形式で、お金そのものの
意味を考えさせてくれる。
特に【国の借金】のとらえ方については
新たな視点を与えてくれた。
具体的には
日本国は1200兆円の借金を抱え、
国民1人あたり1000万円の借金となる状況だ。
<以下、本からの抜粋>
トンカツ屋の息子である
中学生の優斗は質問する。
「どうして僕たちが昔の借金を
返さないといけないのですか?」
「自分たちはラクをしておいて、そのツケを
将来に回すなんてずるくないですか?」
「兄も奨学金🏫を300万円借りているけど
返すの大変じゃないですか。」
ボスと言われる謎の老人に食い下がる。
ボスは優しいまなざしで答えてくれる。
「家庭の借金と国の借金には
大きな違いがある。
大事なのはその借金で
誰に働いてもらうかを考えること」
「優斗君のお兄さんの奨学金(借金)で
働いているのは大学の先生🧑🏫や職員🧑。
一方、政府が道路を作ったら、
そのお金を受けっているのは
道路を建設するヒト👷達だね。」
「奨学金の場合は
家庭という枠の外側の人に払っている。
一方、政府の場合は国の内側にいる
ヒト達に働いてもらい、払っている。」
「つまり国の借金で払ってきたお金は
内側である国民が受け取ってきた。
例えば、年間医療費20兆円の中から
看護師👩⚕️やお医者さん🧑⚕️が貰っている。」
「お金を水💧に例えると、
お金は水の流れで、財布が水たまり。
かならず誰かに移動しているだけで
どれだけ使われても、
だれかの水たまりに移動しているだけ。
時間が経っても誰かが相続して
存在している。
税金というのは、
いわば蒸発分🫧のようなもの」
おー!なるほど🤩
これは新たな視点を得た。
政府が使ったお金は誰かが持っている。
それは日本の国民👱🏻♂️や企業🏢。
政府の借金のマイナス分は
個人や企業のプラスとして存在している。
個人や企業が銀行に
預けているお金はおよそ1400兆円。
預金の増加はお金自体の増加ではなく、
お金の貸し借りの増加を表している。
国の借金が増えても、国民や企業のお金が
比例して増えている分には問題ない。
なぜなら、社会でお金が循環する際に
税金というカタチで国に一定額が入る。
また個人の場合、相続税という名で
大きな水たまりから
30〜40年に1回は必ず半分近くを蒸発させる。
よく出来たシステムだ。
↓ただ謎の老人はこうも指摘する。↓
「問題は、国のお金で外側(外国)にばかり
働いてもらった場合である。
ジンバブエやアルゼンチンのように
外国の労働力🏗️にばかり頼ると
国民や企業にはお金が貯まらず、
どんどん外に流れる。
そうすると、その借金は
国内(内側)の将来世代が働いて
外国(外側)に返さないといけない。」
ここから学べるのは、日本も貿易赤字が
長年続くのもマズイという事実だ。
食料原料🍔や化石燃料🔋を
輸入せざるを得ない日本は
輸出をしないと外国への借金が増える。
だから製造業が輸出して
外貨を稼ぐのはとても大切だし、
海外に送金する外国人労働者の労働力に
大きく依存しようとする政策も危うい。🤔
政府は国民や企業にたくさん払ってきたから
できるだけ蒸発分を増やして回収したいと
常に考えている。
(消費税や法人税そして相続税👴)
1400兆円のお金が眠ったままで
政府が税金を徴収する機会が得られないなら
富裕層課税などの名目で、保有する資産に対し、
数%の課税をするかもしれない。😵
(財務省🏦にとっては、
まさに最終形の“夢の税制”だ)
この制度は
既に欧米で取り入れている国もあるが、
あまりやり過ぎると
富裕層は国外に脱出してしまう。✈️
また日本の場合、
大半の資産をもつ65歳以上が
大票田の有権者だから
政策の実現には相当ハードルが高い。🫤
増え続ける国の借金でも
日本国は破綻しないと確信できた。
2024年のベストセラー📕に入るだろう。
国の借金以外にも良いエッセンスが得られる。
読むことをオススメする。