2024年10月28日月曜日

国の借金💸

 

きみのお金は誰のため

 は読みやすい良書📕であった。


 






 

 対話形式で、お金そのものの

 意味を考えさせてくれる。


 特に【国の借金】のとらえ方については

 新たな視点を与えてくれた。


 具体的には

 日本国は1200兆円の借金を抱え、

 国民1人あたり1000万円の借金となる状況だ。


 <以下、本からの抜粋>

  トンカツ屋の息子である

  中学生の優斗は質問する。

 「どうして僕たちが昔の借金を

  返さないといけないのですか?」

 「自分たちはラクをしておいて、そのツケを

  将来に回すなんてずるくないですか?」

 「兄も奨学金🏫を300万円借りているけど

  返すの大変じゃないですか。」


 






 ボスと言われる謎の老人に食い下がる。

 ボスは優しいまなざしで答えてくれる。


 「家庭の借金と国の借金には

  大きな違いがある。

  大事なのはその借金で

  誰に働いてもらうかを考えること」

 「優斗君のお兄さんの奨学金(借金)で

  働いているのは大学の先生🧑‍🏫や職員🧑。

  一方、政府が道路を作ったら、

  そのお金を受けっているのは

  道路を建設するヒト👷達だね。」 

 「奨学金の場合は

  家庭という枠の外側の人に払っている。

  一方、政府の場合は国の内側にいる

  ヒト達に働いてもらい、払っている。」


 「つまり国の借金で払ってきたお金は

  内側である国民が受け取ってきた。

  例えば、年間医療費20兆円の中から

  看護師👩‍⚕️やお医者さん🧑‍⚕️が貰っている。」








 

 「お金を水💧に例えると、

  お金は水の流れで、財布が水たまり。

  かならず誰かに移動しているだけで

  どれだけ使われても、

  だれかの水たまりに移動しているだけ。

  時間が経っても誰かが相続して

  存在している。

  税金というのは、

  いわば蒸発分🫧のようなもの」


 おー!なるほど🤩

 これは新たな視点を得た。


 政府が使ったお金は誰かが持っている。

 それは日本の国民👱🏻‍♂️や企業🏢。

 政府の借金のマイナス分は

 個人や企業のプラスとして存在している。

 個人や企業が銀行に

 預けているお金はおよそ1400兆円。

 預金の増加はお金自体の増加ではなく、

 お金の貸し借りの増加を表している。


 国の借金が増えても、国民や企業のお金が

 比例して増えている分には問題ない。

 なぜなら、社会でお金が循環する際に

 税金というカタチで国に一定額が入る。

 また個人の場合、相続税という名で

 大きな水たまりから

 30〜40年に1回は必ず半分近くを蒸発させる。

 よく出来たシステムだ。


 ↓ただ謎の老人はこうも指摘する。↓

 「問題は、国のお金で外側(外国)にばかり

  働いてもらった場合である。

  ジンバブエやアルゼンチンのように

  外国の労働力🏗️にばかり頼ると

  国民や企業にはお金が貯まらず、

  どんどん外に流れる。

  そうすると、その借金は

  国内(内側)の将来世代が働いて

  外国(外側)に返さないといけない。」


 ここから学べるのは、日本も貿易赤字が

 長年続くのもマズイという事実だ。


 食料原料🍔や化石燃料🔋を

 輸入せざるを得ない日本は

 輸出をしないと外国への借金が増える。

 

 だから製造業が輸出して

 外貨を稼ぐのはとても大切だし、

 海外に送金する外国人労働者の労働力に

 大きく依存しようとする政策も危うい。🤔


 政府は国民や企業にたくさん払ってきたから

 できるだけ蒸発分を増やして回収したいと

 常に考えている。

(消費税や法人税そして相続税👴)

 

 1400兆円のお金が眠ったままで

 政府が税金を徴収する機会が得られないなら

 富裕層課税などの名目で、保有する資産に対し、

 数%の課税をするかもしれない。😵

(財務省🏦にとっては、

 まさに最終形の“夢の税制”だ)


 この制度は

 既に欧米で取り入れている国もあるが、

 あまりやり過ぎると

 富裕層は国外に脱出してしまう。✈️

 また日本の場合、

 大半の資産をもつ65歳以上が

 大票田の有権者だから

 政策の実現には相当ハードルが高い。🫤


 増え続ける国の借金でも

 日本国は破綻しないと確信できた。


きみのお金は誰のため

 2024年のベストセラー📕に入るだろう。

 国の借金以外にも良いエッセンスが得られる。

 読むことをオススメする。